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あらすじ
徐々に増えつつある登場人物たちの日常風景にスポットをあてた、「ほのぼの」かつ「時折しんみり」な今巻
日常の様子から人物の心情を緑子、ざくろ、甚六(半過去編)をそれぞれ中心とした話や
別の同時刻の登場人物をそれぞれ異なった視点から描いている
キャラの持ち味を深めると云う意味で、とても良い巻だと思います。
キャラがワイワイ絡み合う繋がりの在る世界観が好きな方は、思いきり楽しめると思います。
感想&ざっくり紹介
作者
ヤスダスズヒト
掲載話紹介
ソレゾレニ(1)
ソレゾレニ(2)
ソレゾレニ。
キタルナツ(1)
キタルナツ(2)
キタルナツ。
エクストラ
感想
りらとの一件を片付けた翌朝の日常。
そして、甚六、槇春、薄墨の世代の物語。最後は次巻の引きで……!?
巻を追うごとに、やはりどんどんキャラが深掘りされていて、毎度の事ながら面白い。
秋名達の一つ上の空白の世代のさらに一つ上、甚六や薄墨、秋名のじいさんの世代の物語は、鈴とざくろを養う二人の夫婦の出会いも描いていて、色々と想像が広がる。
桜新町の日々。ヒメは町長としてちゃんとやれているか悩み、秋名は全員が幸せになれるよう頑張り、恋に悩む人もいれば、もちろん悪い人だっている。
そして安定の秋名のいい男話。
様々な人々で町は作られているけれど、「進まない未来は変えられない。
未来を変えるために未来へと進む。時間の流れってのはそういうものじゃないか」この言葉のように、まずは進むことだと思う。
でもそんな中にも悪はいて、それでも未来へ進まなければならない時は、自分の正義を貫けば良い。
毎回読み応え抜群だし、今巻も哲学染みた話も盛り沢山で良かった。
いろんなキャラの日常的な話を扱った巻。ざくろは堕ちてた時との差が激しすぎるほどゆるい、そこがいい。
先代のじいさん達も渋くてカッコよかった。ヒメの町内パトロールも最後ちょっと感動した。本当にいい町だ。
「正義は貫くもの」。同感ですね。迷っても、悩んでも、結局はそれしかないような気がします。
ただまあ間違った場合はどうしたらいいのかな……と、思うけれどね…。マリアベルと区長さんは今日も仲良し。
登場人物紹介
槍桜 ヒメ(やりざくら ヒメ)
本作の主人公。桜新町町長。女子高生。
長い黒髪に赤紫色の目、季節を問わず常に長いマフラーを巻いている。
比泉 秋名(ひいずみ あきな)
「比泉生活相談事務所」の所長。
事務所の中では苦労人で、普段は周り(主にヒメ)の暴走を止める役割。比較的穏やかな性格だが、本気で怒ると周囲が止めに入るほど怖くなる。
七海 アオ(ななみ あお)
「比泉生活相談事務所」の所員。
薄い水色の髪と目を持つ。人の心が読めるサトリ。
五十音 ことは(いそねことは)
「比泉生活相談事務所」のバイト兼副所長。
茶色の髪と目を持ち、髪を結っている。眼鏡っ子で巨乳。過去に「堕ちた」半妖で言葉を物質化することができる「言霊使い」。
岸 恭助(きし きょうすけ)
桜新町町長(ヒメ)の秘書にしてヒメのお目付け役。
黒髪に灰色の目を持ち、眼鏡を掛けている。正体は鬼。本気になると頭部に2本の小さな角が生える。
岸 桃華(きし とうか)
恭助の実妹。
兄と同じく鬼で岡山出身。おかっぱ頭が特徴だが、時期によって微妙に髪型を変えている。
東 鈴(あずま りん)
ラーメン屋「宝々蘭(ほうほうらん)」の住み込みのバイト。
不死人だが歳を取る。
茶髪に金色の瞳を持つ。小柄で保育園児と遊んでいて紛れてしまうほど。
士夏彦 雄飛(しなつひこ ゆうひ)
桜新町のある区の区長であり、その区の土地神。
少年のような外見をしているが、年齢は千を越える。趣味は秘書のマリアベルにコスプレをさせること。
マリアベル
本名はV・マリアベル・F(ヴィクトル・マリアベル・フランケンシュタイン)
雄飛の付き人。寡黙で大人びた感じのする女性だが、メイド服とゴスロリの違いが分からなかったり、宴会で寝てしまうなど少々抜けているところもある。
士夏彦 八重(しなつひこ やえ)
桜新町の土地神で、雄飛の妹。
自称24歳のシスター。常に修道着(元はマリアベルのもの)を身につけている。
V・じゅり・F(ヴィクトル・じゅり・フランケンシュタイン)
桜新町唯一の妖怪医にして町のアイドル。
桜新町のアイドルで、地元のテレビ番組にも出演している
七海 ギン(ななみ ぎん)
アオの兄。サトリ。
次元の融合を止めるためにあの世の比泉家の末裔に協力してもらおうと秋名によって調律され、あの世に行った際に円神に体を乗っ取られてしまった。
観月 獅堂(みづき しどう)
警察官であり、館林姉妹の保護者。妖怪。狼男。
四谷甚六(よつや じんろく)
天﨑陶芸店主。口は悪いが、ヒメや小姫を気遣う一面もあり、根はいい人。ヒメの祖母から竜脈を託されていた。
松平 撫子(まつだいら なでしこ)
桜新町警察署署長。
じゅりと椎名とは高校からの付き合い。USBメモリを谷間にひっかけることができないほど胸が小さいのがコンプレックス。普段のおっとりとした性格からぱっと見では署長と思われないが、有事時の指揮力は高く、署員からの信頼は厚い。
伊予 薄墨(いよ うすずみ)
元老院の総代。かっては槇春とともに事務所をやっていて、彼の死後も月一で墓参りをしている。老人ながら煙管一本で円神とやりあうなど相当の実力者。
貴舟 雲珠(きぶね うず)
元老院の一人。独身。ヒメや桃華らが通う高校の教頭も務めている。元老院が外界との接触を極力断つ警戒態勢が始まり、元老院の都合により後に休職。校長や生徒からはとても信頼されている教師である。
盛岡 枝垂(もりおか しだれ)
元老院の一人。黒髪に無精髭の男性。陰陽道を習得している。雲珠曰く、「一番元老院でできる天才」。じゅりのファンらしくパソコンの壁紙は彼女の写真を使用している。
比泉 円神(ひいずみ えんじん)
桜新町で起こる怪事件の黒幕であり、かつて人柱にされた比泉円陽の子孫。
円陽の恨みを晴らす為、七郷を使って2つの次元を融合させようとしている。現在はアオの兄であるギンの体を乗っ取っており、比泉の能力もサトリの能力も使える。
狂巻 ざくろ(くるまき ざくろ)
死霊使い。「肌触りが良い」という理由でチャイナ服を好んで着ている。
鈴と一緒にいたい、という理由から半妖であるが町内の高校に通っている。
V・りら・F(ヴィクトル・りら・フランケンシュタイン)
数年前に死んだはずのじゅりの妹。真人間。
尖がり帽子で箒にまたがるなど魔女のような外見をしており、左目の下に花のような痣があるが、幼いころ自身で肌を焼いてつけた痣である。
手品師であり妖力は無い。
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